ガクチカは『学生時代頑張った事ではない』面接官が見ているポイント

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DMや質問箱にガクチカの質問が多数寄せられているので、採用側の目線を踏まえて『ガクチカを通じて評価されている要素』を説明していきます。

前提としてガクチカとは学生時代頑張った事象ではありません。『バイト頑張りました』『サークル頑張りました』『部活頑張りました』単体では何も評価できません。

あなたの取り組みを通じて出した『成果』とそこに辿り着く『プロセス』を確認しています。

 

面接官はガクチカを通じて何を見ている?

これまで在籍していた銀行や大手IT企業の人事、採用コンサルを通じて就活生や転職者を「面接する側」や「支援する側」を経験してきましたが、ガクチカは大枠で以下の3つの要素の掛け算で点数化していきます。

❶ 成果/実績
❷ 思考力
❸ 言語化能力

勿論、企業や採用のポジションによって確認する目線は多少なり変化しますが、その中でMustで確認している部分を記事に纏めました。

❶ 成果/実績

1つ目は『成果/実績』。面接官は、学生時代に頑張った事を通じて、生み出された『成果/実績』そのものに対して点数を付けていきます。

何故なら、採用における面接とは絶対評価ではなく『相対評価』で順位付けをおこなう理由が存在する為です。

相対評価とは、集団のなかで周りと比較しながら成績や昇進を評価していく制度。数値目標の達成度やスキルテストの成績など公正な評価基準を用いて評価を進めるのと並行して、組織内での個人と他者を一定の基準にもとづいて比較評価することで、最終的な評価を決めていく。

仮に絶対評価で採用を進めると、「採用人数に際限がなくなり、採用予定人数が100名だったが、皆優秀だったので200名採用しました。」と人事の評価よって採用計画が変化してしまいます。

ここで採用の理解を深めて頂きたいのですが、『採用計画』は人事が決めるものではなく『経営』そのものが決定をします。

 

企業とは『中期経営計画』や『長期経営計画』を作成します。仮に『中期経営計画』で売上を3年で100億円伸ばすと掲げる場合、営業部門では各支社の売上目標を設定し、人事部ではその目標を達成する為に、どれだけ人員が必要かを逆算します。

その結果、「3ヵ年で売上100億円増加を達成する為には、新卒で毎年100名。中途採用で即戦力人材を毎年30名採用したいと考えています。その為の予算を下さい」と経営にコミットする事が『採用計画』です。

『なんとなく』の人事の気分で『採用計画』が変動する事がありません。「100名採用する」と言ったら「100名採用する」のが人事のミッションです。ここに『相対評価』の理由が存在するのです。

例えば、採用が100名であれば、1位〜100位まで大枠の順位付けというのはされています。もっと言えば、学生の面接の度に、他の学生との比較がなされ、常に順位変動します。

『内定を必ず出したい層』
『内定水準ギリギリの層』
『辞退が出た際の補欠層』

などが決定されています。前述の企業であれば、上位100位以内(厳密に言うと、予想辞退数@を追加した100位プラス@位以内)の学生を採用するように人事が常に順位を付けています。

ここまで理解をすると『ガクチカは学生時代に頑張った事ではない』の本質が見えてくると思います。

例を挙げると、A君「学生時代に頑張った事は、新聞の営業のアルバイトです。」という学生がいた場合に、あなたは点数を付けられますか?

面接官「新聞営業って大変そう。じゃあ5点満点中で4点!」と評価はされません。

一方で、B君「学生時代に頑張った事は、新聞配達のアルバイトです。この取組では、担当エリア170名中、1位を獲得する事が出来ました。」という学生は如何でしょうか?

『成果/実績』が伴うと『比較』が出来るようになります。今までに面接で来た学生の『営業系』の話を比較した際に、平均的な学生対比で『点数』を付けられるようになります。

就活における面接は常に『相対評価』。あなたは誰かと比較をされています。だからこそ『成果/実績』を伴う必要があるのです。

❷ 思考力

次に思考力。『あなたはどうやって成果/実績を達成したのか?』という点。具体的には『課題設定』と『課題に対するアプローチ』です。

『ガクチカ』とはほとんどの場合が、起承転結に基づいている話の流れになっています。

起:成果と実績(結論)
承:成果に至る迄の問題の発生と課題設定
転:課題解決
結:成果詳細(結論の詳細)

ここの『承』と『転』の部分にこそ『思考力』が詰まっています。

つまり、『成果/実績』を挙げる。達成する為に何を原因/課題と捉え、その解決の為に具体的にどんなアプローチをしたのかという『プロセス』の妥当性を見て『思考性』を確認していきます。

これは仕事に置き換えると。『顧客の課題を正しく把握し、その課題に対して妥当性を持ってアプローチ出来るかどうか』であり、就職後に必ず求められる、企業で活躍する為の『要素』が思考性です。

例えば、A君「部活で2部から1部昇格の達成を経験しました。当初の課題はチームのモチベーションの向上。そこで私は一人一人の部員と対話し、鼓舞する事で、モチベーションを改善。10年ぶりの1部昇格に貢献しました」

面接官の視点としては「そもそも本気で1部昇格を目指すチームなら、部員ってそれなりにモチベーション高いんじゃない?」「モチベーションの高い/低いって何基準」「仮に部員のモチベーションが低かったとして、急に部員が対話とかしだして、モチベーション上がる?私が部員だったら上がらない」と妥当性の評価が難しく、思考性の評価が出来ません。

一方で、B君「部活動で2部から1部昇格に貢献しました。前年、入替戦で負けた経験に基づき、競争相手は1部のチームと考え、自分のチームとの比較を行いました。その際に1部チームと私のチームの差として『フィジカル』と『セットプレー』の2つにあると考えました。『フィジカル』については各選手のデータを週次で更新。1部チームとの体重差と30m走タイム差を縮める取組を行いました。2つ目の『セットプレー』についてはOBを頼り、社会人でもプレーする選手を外部コーチとして呼び…」

という形で課題設定や課題に対するアプローチの妥当性を表現すると思考性が評価されます。

『思考力』とは仕事でも必要とされる要素。

・何を原因/課題と捉え
・その解決の為に具体的にどんなアプローチをしたのか

という力が備わっているかのチェックです。あなたのガクチカを振り返り、『本当に自分の書いている手段で、成果/実績を再現できるか?』と考えてみて下さい。

❸言語化能力

最後の言語化能力は『未経験の第三者に具体的なイメージをさせ、理解させる能力があるかどうか』。要は、面接官に対して、一発でイメージや理解をさせる能力です。

言語化能力は、仕事に置き換えた時に2つの場面に直結する能力です。 
1,『提案力/プレゼン力』=対顧客へのアプローチ
2,『マネジメント能力』=内部貢献へのアプローチ

1,言語化能力は『提案力/プレゼン力』に直結する。

『自身の経験について、未経験の面接官に対してイメージさせ、理解させる学生』は2年、3年後『自社のサービスについて、未経験の顧客に対してイメージさせ、価値を理解させる優秀なビジネスマン』として働いている可能性が高いと評価されます。

『面接』と『業務』の違いというのは。
対象となる相手が『面接官』と『顧客』の違い。
対象となる事象が『自分の事』と『就職先のサービス』との違い。
これだけなのです。

裏を返せば『自分の事すら分かり易く説明出来ない学生は、顧客に対して分かり易くサービス提案すら出来ない』と断言できます。

面接官の目線では言語化能力が無い人は、『提案力/プレゼン力』が無いため『顧客の前に立たせたいと思えない』と評価します。

『今、人事に対して”面接”をしている学生は、1年後には顧客に対して”提案”をしている』
この視点を学生も必ず持つようにして下さい。

2,言語化能力は『マネジメント能力』に直結する。

『自身の経験を、未経験の面接官に対してイメージしやすく理解させる学生』は5年、10年後『あなたの成功体験を、未経験の部下に対して理解させ、部下もあなたの成功体験を再現し、組織の成果を最大化』させている可能性が高いと評価されます。

この『自分の成功体験を”何故成功したか”具体的に伝える』のは、部下育成、後輩育成で最も求められる要素だと思っています。

学生も5年も経てば『先輩として後輩を持つ』
学生も10年も経てば『上司として部下を持つ』

人事とは目の前の学生に対して『マネジメントへの期待値も込めて』面接をしています。その証明をする要素として『言語化能力』は必要不可欠であると言えます。

最後に

『ガクチカ』とは『学生時代に頑張った事ではありません』。ガクチカとは『3要素に拠る掛け算の総合点』です。

1.『成果/実績』を伴う事による『相対評価』へのアプローチ(定量面)
2.『思考力』による顧客への貢献をイメージさせる業務への再現性(定性面)
3.『言語化能力』とは業務上必要不可欠な『提案力/プレゼン力』の表現。そして、『マネジメント』への期待値(定性面)

この3要素に拠って構成されています。1については、『定量評価』だからこそ、あなたの面接で生き残る可能性を高め。

2と3については、『定性評価』だからこそ、将来の仕事への期待値を高めてくれるはずです。

もし、”なんとなく”書いてしまった『ガクチカ』が目の前にあるのであれば、是非一度、『3要素』を意識して作成して下さい。その作業が必ず内定への確率を高めてくれる。そう私は確信しています。

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